私の名前は田中と言います。50歳、無職です。その理由を一言で言うと、私は「ダルネミヤル」に生まれつき取り憑かれているからです。説明が必要だと思うので、ここでダルネミヤルについて少し説明しましょう。
ダルネミヤルは妖怪です。怠惰の霧とも呼ばれるこの妖怪は、だるさ、眠たさ、やる気のなさを引き起こします。そして、私はその存在の影響を最も強く感じています。
小さい頃からだるさと眠たさ、やる気のなさが僕の日常でした。学校に行くのも、遊ぶのも、何もかもが億劫で仕方がありませんでした。それは大人になっても変わらず、職を持つこと、人間関係を維持すること、全てが遥かに困難でした。
社会人として数々の仕事に挑戦しましたが、どれも長続きしませんでした。同僚や上司からは「怠け者」とレッテルを貼られ、結果的には職を失いました。友人や親戚からも理解を得られず、一時期は孤立無援の状況に追い込まれました。
しかし、ダルネミヤルの存在により苦しむことも多い一方で、私はこの妖怪と共に生きる方法を見つけることができました。それは、自分自身の限界と向き合い、自分が何を本当に求めているのかを理解することでした。
今の社会は過度に働くことを奨励し、休息をとることを罪とする傾向があります。しかし、それは健康な生活を送る上で必要なバランスを破壊しています。私はダルネミヤルによってその事実を痛感し、自分自身の心と体の声を聞き、何が最善であるのかを考えることができました。
結果として、無職であることを恥じるのではなく、自分のペースで生きていくことを選びました。自分の生活と心のバランスを保つことが、私にとって最も重要であると感じています。
ダルネミヤルと共に生きることは困難ではありますが、この経験は私に自分自身の本質を見つめ直し、自分が本当に必要としているものを理解する機会を与えてくれました。ダルネミヤルに生まれつき取り憑かれている私からすれば、それはとても貴重な経験であり、人生の教訓となっています。
私はこれからも、ダルネミヤルと共に生きていく道を探し続けます。そして、私の経験が、同じような問題に直面している他の人々の助けになれば、それが私の最大の願いです。
