ある日、星紙門が現れた時、いつもと違う雰囲気があった。彼の傍らには、私が見たことのない少年が立っていた。少年の手には一冊の本が握られており、その表紙には私の名前が印刷されていた。
星紙門は穏やかに少年を指差した。「彼は未来から来た少年だ。そしてその本は、あなたのことを書いたものだ。」
「私のことを？でも、私はただの歴女で、歴史の一部なんて…」
星紙門は微笑んで言った。「歴史とは、過去だけのものではない。あなたの旅は、未来の歴史の一部となっている。あなたが見たこと、感じたこと、学んだことが、新たな歴史の一部となっているのだ。」
少年は頷き、私の名前の印刷された本を大切そうに抱えた。「あなたの話は、とても面白いです。だからこそ、私はあなたに会いたいと思って、星紙門さんに頼んだんです。」
それを聞いて、私は深く感動した。ただ歴史に興味があっただけの私が、誰かの心に影響を与え、何かを学び、何かを感じるきっかけになっていたのだと知った時、その意義は計り知れなかった。
星紙門は再び微笑み、私と少年の間に立っていた。「君の旅はここで終わりだ。だが、歴史の旅は終わらない。君が刻んだ歴史は、未来の人々によって読まれ、学ばれるだろう。」
そして、彼は私に微笑みを投げかけて消えた。私は一人、図書館で少年を見つめ、私の旅が彼の旅の始まりになることを願った。
最後に、星紙門の声が響いた。「新たな歴史の旅が始まるよ。君の名前は歴史に刻まれた。」
未来の歴史の一部になるという新たな理解とともに、私の歴史の旅は終わり、少年の旅が始まった。
最終回であり、新たな始まり。
