えっと、てらかっぱです。昨日の記事のブクマの数は自分史上最多でした。どんだけ火浦功のファンがいたんだよと思う次第です。たぶん、みんな40代だよ。
そして30年前、火浦功と同じくらい読みまくった作家がいました、それが新井素子。当時はまだおたくという言葉は定着していず、だいたいはSFファンとひとくくりにされていました。そしてSF作家も男ばかり。そこにさっそうと現れたのが新人SF作家の新井素子。もうSF作家もSFファンもみんなでちやほや。主人公が一人称で語り、ほぼ会話だけで話がすすむという今のラノベにつづく、独自の路線を確立し、あれよあれよという間にSF界のアイドルとなっていった新井素子。女子大生の新井素子。メガネっ子の新井素子。
かずある新井素子の作品の中でも大好きなのがコレ。『絶句』
主人公新井素子、作者新井素子。主役兼監督です。イラストは吾妻ひでお。
21世紀になったらこんな表紙になってた。↓
宇宙人のトラックとの交通事故でインナースペースが流出してしまった主人公。頭の中にあった小説の登場人物が現実世界に飛び出してきてしまった。さてさてどうなることやら。自分好みのスーパーヒーローの一郎。自分にそっくりだけど、かわいいし運動神経抜群の美弥、超天才の信拓。もう妄想力全開です。新井素子ワールドの原点がここに集結。『二分割幽霊綺譚』や『扉をあけて』の舞台となる第13あかねマンションのヒミツもわかります。
絶句にはラジオドラマもありまして、そこには主人公新井素子とは別に作者新井素子も本人出演で登場します。もうわけわかんなくなってます。横沢啓子、神谷明、島津冴子、ビートきよしなど人気声優が勢ぞろい。ユーチューブで聞けると思うので探してみてね。
で、もし、気にいって頂けたとして、もしも、御縁がありましたなら、いつの日か、また、お目にかかりましょう。