ども、てらかっぱです。
ゆうきまさみはお好きですか?私は好きです。
そこで、ゆうきまさみがイラストだけでも描いていればいいじゃないか。ということで手にとったのが、この集英社コバルト文庫から出版されていた、スター☆ライトダンディ。これが、大当たりでした。作者は火浦功、ゆうきまさみの作品にたまに登場するサングラスの小説家です。
「俺のことはボギーと呼んでくれ」
一行目から「はぁ?」ですよ。
小説の設定は未来、宇宙開拓が進んでいた頃のお話。主人公ボギー(自称)は宇宙開拓局のエージェント。そんな未来に時代遅れのハードボイルド。そう現代で言うならちょんまげのサラリーマンが「拙者のことは新衛門と呼んでくだされ」と言ってるよなもの。何の説明もなく最初の一行だけでこの主人公のおかしさを理解しろっていう。なんてレベルの高い小説だろう。中学生が人生最初の小説に選ぶには難易度が高かった。この主人公の何がおかしいんだろう?さっぱりわからなかった。それを理解するにはハンフリーボガードの作品を見なきゃいけなかった。火浦功すげぇ。そのおかげで仮面ライダーWの主人公のハードボイルドにこだわるおかしさはわかるようになってた。
さらには宇宙船に密航した女子高生、巨大人型兵器を開発するマッドサイエンティスト、ジャガイモが大好きで宇宙中をジャガイモ畑に変えたい美系の総統。軽くC調に無責任の主人公が繰り広げるおたく好みのドタバタコメディ。まさにライトノベル!
SFにもハードボイルドにも造詣の深い作者ならではの作品にしあがっております。
スターライト☆ダンディ
目次はあっさり。起承転結。

スターライト☆コネクション
2巻です。一巻にでてきた総統がにんじん型の洗脳兵器を使って世界征服をたくらみます。

スターライト☆パニック
3巻です。ジャガイモ好きな総統が玉ねぎ型のタイムマシンをつかって歴史を変えようとたくらみます。このあたりから作者も作品に対する真面目さがなくなってきたようです。ジャガイモ、にんじん、玉ねぎでめでたくカレーライスができました。
でもって、いつまでたっても4巻目がでない。 20年後、上記の三冊と単行本未収録の作品を合わせた合本がでました。つまり4巻分たまる前に作者が飽きちゃて原稿ないけど、人気が高いのでまとめちゃえばファンなら買うだろう!ていう作品。買いました。ゆうきまさみ先生の絵柄もずいぶん変わってます。
火浦先生。新刊待ってます。
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